56.「相続税に贈与を加算」

〜3年以内加算〜 <気になる話題 相続税>

相続税の課税財産には相続開始前3年以内の贈与分を加算するという規定があります。この規定で一つ大切な要件が「相続又は遺贈を受けた人」を対象としていることです。

例えば、父が、相続人である子に、生前(相続開始2年前)に贈与していた財産が200万円あれば、相続財産にその200万円をプラスします。

これに対し、父が、相続人ではない孫に同じく200万円を贈与していたとしても相続財産にはプラスしません。相続人ではないからです。もっとも、その200万円については贈与税がかかるので、税金がかからないわけではありません。

ちなみに、前者の場合も(後者と)同じく贈与税はかかるのですが、相続財産に加算されて相続税がかかるため、(二重課税を避けるために)生前に納めていた贈与税額は控除されることになっています。

また、他にもこの要件には注意点があって、直接贈与や相続によって財産を取得した人だけでなく、生命保険金の受取人として保険金を受け取っただけの人も「みなし取得財産」を取得したものとして相続税の対象になるため、この人に対して相続開始前3年以内に贈与がなされていた場合には同じく、相続税に加算されることになります。

逆に、婚姻期間20年以上の配偶者からの居住用不動産の贈与の規定(非課税)に基づくものは、たとえ3年以内の贈与であっても加算されないことになっています。

贈与税は相続税の補完税という性格からこのような取扱いが規定されているのです。

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