54.「相続と遺贈」(その2)

~債務控除を例に~ <気になる話題 相続税>

前回の冒頭で「相続人、包括受遺者の人は、相続又は遺贈により取得した財産の価額から債務控除ができます。」と書きました。

これを前提に①相続人A(子)は相続で山林をもらい、②相続人Bは相続で預金をもらうとともに、遺言により上場株式ももらい、③相続人になりえたCは相続放棄をする一方で、遺言により土地をもらうことになり、④相続人Aの奥様A'も遺言で現金をもらった、といった場合で、AとA'でお通夜の茶菓子代を負担、Bはお布施代を負担、Cは葬式費用を負担、した場合、どの人が債務控除してもらえるでしょうか?

答えは…

AとBは「相続人」であるので債務控除ができますが、Cは相続放棄をしているので「相続人」ではなく、特定の財産を遺言でもらっているだけなので「包括受遺者」にはあたらないことから債務控除はできないことになります。A'はそもそも相続人ではなく、Cと同様、特定の財産を遺言でもらっているだけなので「包括受遺者」でもない結果、債務控除はできないことになります。

A'やCは財産を取得しているので、なんとなく債務控除できそうに思ってしまいそうになりませんでしたか?

このように、さらっと「相続人、包括受遺者は~債務控除できます」と書いてあってもきちっとその意味内容を把握していないと間違えて考えてしまいます。そもそも法律の規定は全て定義が決まっていますから、その定義にあてはまるのかどうかを確認することが非常に大切です。一般用語化しているコトバこそ一つ一つの意味をチェックする必要があるのです。

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