3.「簡易課税制度の選択届け」

~選択ミスで還付されない(その2)~ <気になる話題 消費税>

前回、簡易課税制度を使うか、本則課税制度を使うかで納税額に差が出るという具体例をあげました。簡易課税制度を使うには事前に届け出ておく必要があります。

簡易課税の方が有利だと判断すれば、当該課税期間が開始する前に届け出ることが必要なのです。
ただ、簡易課税制度は一度選択すると2年間の継続適用が強制されますので、向こう2年間のトータルでの損得を考えないといけません。

というのも、2年後に大きな固定資産を購入する予定があるような場合には、その購入(仕入)にかかる消費税の方が、売上にかかる消費税を上回り、差額分が消費税の還付として返還してもらえる可能性があるのです。

前回の例で言うと、卸売業の方(「みなし仕入率」90%)が1000円(税込1050円)の課税売上と600円(税込630円)の課税仕入に加えて、500円(税込525円)のトラックを購入した場合、簡易課税制度だと実際の仕入金額に関係なく計算されて「50円-45円=5円」の消費税額で変わりなし(トラックの仕入に関係なく同額)なのですが、もし本則課税制度ですと、「50円-30円-25円(トラック分)=△5円」となり、5円分が還付されるのです!

向こう一年目は簡易課税制度の方が得だと思い、簡易課税の選択をしてしまっていると、二年目も簡易課税制度の強制適用により(受けられるはずの)還付を受けられないという不利益を自分で選んでしまったことになるのです。。。

実際には課税期間が始まる前に届出が必要なので、向こう2年間の状況予測を念頭において、過去の実績とを比べた上で「どちらが得になりそうか」という予測でしか判断できません。

ですが、少なくとも大きな設備投資があると分かっているのなら、安易に簡易課税制度を選択せずトータルでの有利不利を考えるべきでしょう。

溝端会計事務所では、このような選択の場面で将来の状況をおたずねしたうえで過去の実績データから予測をしてお客様に有利な方を選択していただいています。

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