11.「今後の会計処理」(その1)

~税法と会計との基本原理の違い~ <勝手な感想 感想>

前回(12.「会計割引の変更の公表」)に関連して、中小企業が今後目指すべき会計処理について書いてみたいと思います。

その前に、会社は会計と税務が一体として出てきますので、まず租税法と会計の考え方から説明してみたいと思います。

租税法と会計はその根底にある原理・考え方が全く違います。

租税法の扱う領域においては“抑制的な構造”が重要となってきます。課税作用というものは国民の財産権の侵害作用といえるので、人によって解釈が異なるというようなことを出来るだけ避けなければなりません。その表れが憲法84条の「租税法律主義」です。。この「租税法律主義」は課税要件法定主義と課税要件明確主義を含んでいるとされています。詳しい説明は省きますが、字面からイメージされる通りの内容です。端的に言えば、個々の税務判断に「大きな幅」が生じないような配慮が必要だということです。

これに対し、会計の領域では違います。企業会計原則の第一原則に会計についての最も重要な原則「真実性の原則」が規定されています。この原則は「絶対的な真実性」ではなく「相対的な真実性」をいうとされています。つまり、会計で求められている真実性は「その時々の社会的・経済的意味状況における会計目的観に依存しながら相対的に変化する概念」であり、「超歴史的・固定的な単一概念」ではありません。つまり、租税法とは違って「一定の幅」があるもの、なのです。

少し難しいコトバが並びましたが、両者が相反する内容であることがお分かりでしょうか?解釈の余地を狭めようとする方向性と一定の幅があることを前提とする方向性です。

会社は日々の①会計処理を行い②決算書を作成し③その決算書を元にして税務申告をする、という流れをとるため、このような方向性の違いをどう取り込んでいくかは一つ大きな問題なのです。

次回この問題、特に会計に関する処理について書こうと思います。

関連ブログ記事