39.「消費税の計算方式」

~原則二種類と簡易課税~ <○○な話(法人) 消費税>

来年4月に消費税率が上がることで、消費税の話をよく耳にします。消費税の原理は簡単なのですが、その計算方式の基本を説明したいと思います。

まず、消費税を納めなくてもよい免税事業者と納める課税事業者に分かれます。通常の法人において免税事業者になるかどうかは、原則的には2年前の課税売上高が1,000 万円を超えるかどうかが基準です。これを基準期間の課税売上高と呼んだりします。ただ、近時の改正により、2年前の課税売上高が1,000 万円を超えていなくても、免税事業者から外れ、課税事業者になることもありますので注意が必要です(40.「消費税はいつから支払うか?」)。

次に課税事業者のうちでも、基準期間の課税売上高が5,000 万円以下の場合には簡易課税制度を選択できます。消費税は受け取った(預かった)消費税と支払った消費税との差額を納付するのですが、簡易課税制度というのは実際に支払った消費税額を計算せずに、業種別のみなし仕入れ率を用いて、一定割合の課税仕入れがあったとみなして計算するものです。この簡易課税制度を選択すると2年間はこの制度のもとで消費税を計算しなければなりません。

この簡易課税制度に対して、原則的な消費税計算の方法(原則課税方式)があります。

まず、課税売上割合(説明は省略します)が ①95%以上の場合と、②95%未満の場合に分けられ、①は課税仕入れを全額控除して計算できますが、②は課税仕入れの発生した原因により区別されて「個別対応方式」と「一括比例配分方式」のどちらかで計算することになります。この一括比例配分方式も選択すると2年間以上の継続適用が強制されます。

実はここで、また近時の改正がからみます。課税売上割合が95%以上でも基準期間の課税売上高が5億円超の場合にも ②と同じく「個別対応方式」か「一括比例配分方式」のいずれかで計算しなければならなくなったのです。そうなると、課税売上割合が95%以上の会社であっても、課税売上高が5億円を超えてしまうと、途端に仕入れの発生原因を一つ一つ確認して計算しないといけなくなるのです。

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