20.「変動損益の基礎の基礎(その1)」

~通常の損益計算書との違い~ <○○な話(法人) 豆知識>

変動損益と通常の損益計算書の基本的な違いはご存知でしょうか。何となく、難しいと思っている方もいるかもしれませんが簡単です。

製造業を例に書いてみます。

まず普通の損益計算書の大枠は分かりますね。

売上から売上原価を引いて売上総利益(粗利)が出ます。そこから販売管理費(光熱費など)を引いて営業利益がでます。

さらにこの営業利益に受取利息などの営業外収益をプラスし、支払利息などの営業外費用をマイナスした金額が経常利益(ケイツネ)です。

最後にこのケイツネに、非経常的な(たまたま発生した)特別利益をプラスし、特別損失をマイナスすると、税引き前当期純利益になり、ここから法人税等(法人税や法人地方税など)を差し引いたところが最終の当期純利益です。

では、変動損益計算書とはどう違うのでしょうか。

製造業の場合、材料を仕入れて加工を加え、製品にして売ります。この時、10個の製品を製造する時には10個分の材料を仕入れて10個分の加工を加え、100個の製品を製造する時には100個分の材料を仕入れて100個分の加工を加えます。つまり計上されるであろう売上の数量(分量)にほぼ比例してそのような経費がかかることになります。これを変動費と呼びます。これに対し、工場の賃借料など同じ経費でも売上の上下に関わらず固定的にかかる経費もあります。いわゆる固定費です。

変動損益計算書はこのような経費の性質を考えて、損益計算書にある項目を変動費と固定費に振り分け、売上高から変動費を引いたものを限界利益とし、その限界利益から固定費を引いたものを経常利益として表現するものです。

この変動損益計算書からは、「限界利益>固定費」なら(経常)利益が計上され、「限界利益<固定費」なら損失計上になるということが分かります。

このように、変動損益計算書は通常の損益計算書の費用(経費)項目を組み替えたものなので、それぞれの計算書の経常利益は一致することになります。

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