14.「自社株の承継(その2)」

~暦年贈与と相続時精算課税~ <○○な話(法人) 相続税>

前回、暦年贈与を使うと毎年110万円の範囲の非課税枠を使って自社株式を贈与していくことができ、相続時精算課税制度を使うと一気に2,500万円までの非課税枠を使えるという話を書きました。

そして、この相続時精算課税制度によって贈与されたものは全て相続税の課税価格に加算されるとも書きましたが、この場合の評価額は「贈与時」の価額となります。とすると、自社株式の株価がどんどん上昇していく場合には比較的低い評価の時点で贈与をすることにより、本来の相続税額を抑えることができる効果があります。逆に、株価が下がっていくような場合には、(相続時精算課税を使わずに)本来の相続税で課税(相続時の評価)されたほうが相続税を抑えられるということになります。

この辺りは、相続開始まで株価が上昇するかどうかが分からないところが判断しづらいところです。

そうすると、やはり安定して承継していくことのできる暦年贈与がよいのでは?という判断がでてきます。

つまり暦年贈与の非課税の枠内で贈与するのではなく、贈与税が発生するぐらいの金額で贈与をする、という選択肢がでてくるのです。

こうすることにより、早く自社株式の承継を行える、贈与者の相続財産を減らすことができる、証明のしづらい贈与について税務署に申告することで贈与した金額等をはっきりさせることができる、といった効果があります。

以上、ざっと主だったところを説明しましたが、暦年贈与の非課税枠内は1月1日~12月31日で一つの期間なので、今年度まだ暦年贈与を使っていない方は年末までにご検討されることをおすすめします。

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