6.「企業の支払能力の判断」

~流動性配列法~ <○○な話(法人) 豆知識>

「決算書が○○分でわかる本!」の類の書物があふれています。それだけ世の中の関心が高いということなのでしょうね。

決算書でみるべきポイントの一つに流動比率があります。短期的に支払うべき債務が短期的に調達できる資金で支払えるか、の指標です。

そこには決算書(貸借対照表)の科目の配列が関わっています。

貸借対照表の借方(左側)に資産が、貸方(右側)には負債と純資産(資本)が表示されます。そして一般的な法人ではその並びが流動的なものから順に並んでいます。

借方:資産
現金預金、受取手形、売掛金、短期貸付金 ( 流動資産 )
→ 建物、機械装置 ( 固定資産 ) …
貸方:まず負債
買掛金 → 未払金 → 短期借入金 ( 流動負債 )
→ 長期借入金 ( 固定負債 )
次に純資産(資本)

のように並んでいます。これを流動性配列法といいます。
この並びはいわゆる短期的な支払能力を見やすくするために規定されています。貸借(左右)で流動資産、流動負債の比率をみてください。流動負債は短期的に支払う必要のある項目ですから、この金額より流動資産の金額が少なければ短期的な決済ができない可能性があり、逆に多ければ短期的な決済は安心という関係になるのです。流動資産は流動負債の2倍程度ほしいところだと言われたりします。

ただ、実際には流動資産の科目、流動負債の科目の内容を正確にみて実際に短期的な資金調達が可能か、短期的な支払義務があるのかを見て判断することになります。それほど難しくはないので、是非御社の試算表(決算書)を一度ご覧ください。

また、このような指標を参考にする前提として毎月規則的に仕訳をきり、できるだけ正確に数字を出しておかなければなりません。溝端会計事務所の毎月監査・毎月アドバイスが効いてくる場面の一つです!

ちなみに、固定性配列法という並び順の決算書もあります。

借方(左側)の資産は固定資産→流動資産、貸方(右側)は負債(固定負債、流動負債)→純資産のような感じです(純資産→負債の場合もあります)。電力会社のように、長期の資金調達により大きな固定資産を購入し、長期間かけて収益を上げていくような業種の法人に適用されるものです。長期的な対比を見たい、ということですね。

流動比率、意識してみましょう!

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