40.「消費税の仕組みと引当金」

~消費税引当金~ <ホットな話題(法人) 消費税>

消費税は消費者が税負担をしているものです。このことは、事業者が消費者から消費税を「預かる」という表現に現れているのですが、なかなかピンとこないようです。

一つ105円(税込)で仕入れた商品を、147円(税込)で売った場合、売った時に消費者から「預かった」7円 の消費税と、仕入れたときに支払った(「預かってもらった」)5円 の消費税との差額 2円 を、国等に納めることになります。

この理解からすると消費税率が5%から8%に上がった場合、売った時の消費税も、仕入れる時の消費税も同時に上がるので、消費税分の差額が増えるだけでこの企業の場合何も損得はないはず、ということになります。理論上は消費税率が上がることで増税になった部分は消費者が負担しているはず、最終的には消費者が負担増を受けていることになる、はず、、、なのですが、実際は複雑です。

まず、理論上はそうであっても、消費税の課税事業者となっている法人の方が実際に消費税を申告して納めるので、消費税の支払が多くなった!重くなった!と感じてしまいます。

また、仕入れ(消費税を支払う方)については上がった消費税分も含めて支払う一方で、売上げ(消費税をもらう方)は価格据え置きにせざるをえないとなると、消費税が上がった分は自身が負担することになってしまいます。消費税増税分を実質的に負担することになるのです。

いずれにしろ今までより多くの消費税を納めることになるので、納税資金が不足するという事態が考えられます。予想外に支払う消費税が多いと、納税資金確保のために金策しないといけないかもしれません。

一つの対策としては、消費税引当金を毎月計上し、いくら消費税を納めることになるかを都度確認していくというやり方があります。税込経理ですと消費税も経費として損益に影響させるので、期末に大きく消費税負担を計上するよりも毎月の損益をより正確に確認できるこの方法がよいのではないかと思います(税抜経理であれば、仮受消費税と仮払消費税の差額が支払消費税となるのでこのような処理は不要です)。

これによって納税資金が湧いてくるものではありませんが、賢明な社長なら期末に計上して納める消費税分の現金を予測し、別に確保することで決算時に慌てないようにできます。

これまで、消費税引当金なるものを計上していなかった税込経理の法人の方は検討の余地ありです。

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