44.「自社株評価のお尋ね」

~評価していますか?~ <毎月監査の話 相続税>

自社株式を先代から現社長に贈与をして事業承継をしていくことはよくあります。贈与で渡す場合、時価評価したものを基準にして贈与税額を計算し、贈与のあった年の翌年2月1日~3月15日に贈与税を申告・納付することになります。今であれば、去年25年中に贈与があった場合、この2月1日から申告開始となります。

ところが、贈与税(暦年課税)の場合、年間110万円までは非課税なのでその非課税枠の範囲内の贈与であれば贈与税がかからず、申告不要となります。そこで、自社株式の贈与による事業承継の場面で、この非課税枠内での贈与という手段をとることも多いです。

先日、お客様のところに前年に贈与した分の自社株式について「お尋ね」なるものが税務署から届きました。贈与ですか?譲渡ですか?いつ、誰からですか?金額は?株式の評価をしていますか?しているならその資料を添付してください、といった内容のものです。

非課税の枠内での贈与の場合には申告しないので、株式の異動情報をつかんだ税務署としてはその異動の内容をききたいということのようです。ご存知の通り、法人税の申告においては、株主の所有株式数を記載しますので以前と違っていれば税務署として把握できます。そこで、ある程度の数の異動があれば、内容を教えてほしいとの「お尋ね」が来るのです。

自社株式の評価などせずに、適当に取得した(出資した)当時の金額での計算で贈与をしていると、時価評価との差額が大きくずれることが多いので、このようなお尋ねがきたときに困ることになります。

やはり、非課税の枠内での贈与であっても、きちっとした株式評価をした上で贈与するようにしないといけません。

関連ブログ記事